Sunday 5 June 2011

Royal Wedding  ロイヤルウェディング 1世代目

申4月29日、招待状は無くても行って来た、ロイヤルウェディング。

いつも通りに寝坊して、結婚式が行われるウェストミンスター寺院に開始時刻の11時着に早くも赤信号。

いつも通りにケンブリッジ駅からロンドンのキングスクロス駅への電車に乗った。非日常であるはずのその日も電車内には何時もと変わらない空気が漂っていた。ユニオンジャックの一つもない。パンクロックが再台頭してきたか、はたまた単に遅刻したか、答えは簡単で、電車のスピードを上げることも出来ずに地団駄踏んでいたが、適当なイギリス人がタイムテーブルに沿って式を開始するはずがないと強引に自分を落ち着かせた。

キングスクロス駅には張り紙があり、式が行われる寺院の最寄り駅、ウェストミンスター駅は混雑が予想される為封鎖されているということだったので、隣駅のチャリングクロス駅に向かう。

チューブ(イギリスの地下鉄)に乗り込むとついに個人的ハレの日が始まった。老夫婦が揃ってユニオンジャックの帽子をかぶって手には旗を持っていたのだ。そーこなくては。
チャリングクロス駅の外に出ると、祭りの時に香具師が列を連ねるように、ロイヤルウェディングの記念品の出店が道の両端を赤、青、白に彩っていた。たぶんイリーガルであろうおじさん達も両手に溢れんばかりのユニオンジャックを持って、ドンキホーテ並みの激安価格で販売していて、とても賑やか。地元の高山祭を彷彿とさせた。イギリスに来てから、祭感を体感することがなく少しノスタルジックな気分に、、、なる暇もなくその場を足早に離れ、ウェストミンスター寺院のある方へ。というのも、僕の進行方向を逆走している人がいたからだ。ぶり返した焦りは第一陣よりねちっこく強固で、振り払えそうになかったので走りまではしなかったが競歩の選手のように歩いた。

ウェストミンスター寺院のすぐ隣にあるビッグベンの下に着いた。ここが寺院から一番近いがそれでもまだ300mはあろうかというところに柵があり、600人前後の見物人がケイトさんとウィリアム王子が出てくるのを今かいまかと期待に胸をふくらませ(中には単なるおデブちゃんも居たが)寺院に向かって立っていた。イギリス人がルーズなのか、式が遅れただけなのかは分からないが、兎に角僕は間に合っていたのだ。
人集りの反対側にはポリスが40人ほど居て警備しているとは言いがたい表情、姿勢で立っていた。彼らはなにか起こるなんて考えていない、きっと次に行われるフットボールの試合の事で頭はいっぱいなんだろう。だが、ジャパニーズイングリッシュを喋る僕の質問にも丁寧に対応してくれとても親切だった。制服がきまっている為、観光客からたくさん写真を要求されていた。
30分ほど経ったとこで、この場所に居たら、バッキンガム宮殿に行くのに不都合だと気づき、二人が出てくるのを待たずにそそくさと来た道を逆戻り。大通りに続く小さい通りもかなり遠くからポリスにブロックされており、それに対しておばさん達が猛抗議しているのを横目に逆戻り。今度は僕が人の流れに抗って逆戻り。

チャリングクロス駅からバッキンガム宮殿に近いセントジェームスパーク駅に向かう。

着いたはいいが、この駅に降りたのは初めてで位置感覚も分からなかったので、人の流れに身を委ねた。ここでも記念品の店やイリーガルおじさん達がユニオンジャックを掲げていたが、数千人の人が狭い通りに収まっていて祭り感はさらに高まる。親に肩車されている子供、柵に上って見るようとする若者、そして秘密兵器、あの手この手で新郎新婦を見ようとしていた。新聞記者や、テレビクルーもちらほら。
僕の位置からはほぼ何もも見えず、前の方に居る人達が半分ふざけて車両がくる度に騒いで、二人が来たと思いそれに反応して旗を振ってワーワーと声援を送る始末。が、また嘘かよーと笑いが起こる感じも心地いい。

この場所で待ち始めて一時間が経っただろうかという頃、喚声と同時に前のバリケードが解放されて人の群れが一気に前進し始めた。年始のデパートで行われる初売りに向かう女性みたく人をかき分けできるだけ前に行こうとした時、初めて今さっき居た場所がバッキンガム宮殿の真横だったことを知った。そこにはすでに何万人の見物人が集まっていた。
どこからが一番見れそうか考えていた時、ちょうど隣に電灯があったのでそれによじ登って最高のポジションを運良く獲得。目の高さは他の人の2倍はあり、バッキンガム宮殿とその広場を完璧に見渡すことができる。となりの信号にも若い女性が登ってきた。そこからの眺めは爽快、地面が全く見えず、高校の時にいった夏フェスを思い出した。これほど多くの人が一つの場所に集まっているところは見たことが無く、強烈な記憶として焼き付いた。
隣の信号に登る女性
新郎新婦を乗せた車が宮殿に入って来ると、一斉に旗を持った手を高く上げて目一杯に振って大歓声が起こった。が、視力が悪い上に写真を取っていたので肉眼で二人をみることはできなかった。二人の写真は後でいくらでもアップされるのは分かっているし、それよりもその場の臨場感、ライブ感を味わいたかったから気兼ねなく。
一通り予定の項目を終えて、落ち着くと安全に帰るようにというアナウンスがかかり、ポリスがやっと働きだした。しかし、興奮しきりの見物人達は踊り始めたり、ピクニックの如く地べたに鎮座してワイン、ビールを片手にランチを食べたりといっこうに帰ろうとしなかった。それに対し、ポリスは横一列に並んで両隣と腕を組んで一歩一歩前進して宮殿から早く見物人を追い出そうと奮闘していた。
地面は祭りの後、残骸が無惨に転がっていた。
ロイヤルウェディングは予想以上にイギリスの大事な式典でおばさんたちが一番熱狂的だった。また、ウェディングがあったら行きたいが、クイーンエリザベスの葬式のほうが早そうだ。
CNNのレポーター
大胆に寝ているおじさんにインタビュー
有名人?らしき人とインタビューを受けた老人と僕
バッキンガム宮殿の反対側にある報道陣専用席

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